英車の場合、ひとつの根本的な考え違いによって、エライコッチャなことが起こったりします。

ガシャ漏れを通り越して溢れてる感じ。ついでに言うとオイルもキレイではない。

そうきたか。

エンジンのサンプ部も出て来過ぎ。

オイルだけでなくガスコックもガソリンガシャ漏れでしたので修理しておきました。いや、修理というか漏れないようにしておいたというほうがしっくりきますかね。
ギヤボックスにもエンジンオイルが進入しておりますので、交換しないといけません。そんなことがあるのかと思うかもしれませんが、クランクケース単体でよく観察するとそんなことが余裕であるということに気が付くと思います。左チェンジのT140だけですが。
英車の整備は専門店でやったほうがいいのかどうかは私には何とも言えません。お客様が判断するところでございますので。
- 2015/04/30(木) 21:15:39|
- 修理
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午前10時前に姫路西サービスエリアで神戸方面組と待ち合わせをしていたので遅れないようにと姫路バイパスに乗ったら奇跡で流れるように姫路南ランプで神戸方面組と合流してしまい、朝っぱらから驚きました。 「待ち伏せしてたんじゃないんですか?」 と後で言われましたが、マジで偶然です。こんなこともあるのね。

ジャーナリスト前田氏と知らないオバサンと快晴の瀬戸内海、まさに BRITISH RUN を象徴する光景。いつもどうり道中の画像を全く撮っていないので苦し紛れに載せておきます。

会場風景その1

会場風景その2

会場からの帰りの風景

タイガー四人衆が眩しかったです。帰りは一緒に帰りました。
宴会で飲みすぎて翌日は完全に二日酔いで頭が割れそうでした。「お前は何をしに行ったのか」 という感じですが、基本的にネガティブ人間な私が色んな人と喋れたので結果的には非常に満足です。
幹事の朱山さん、皆様、お疲れ様でした。楽しかったです!
- 2015/04/27(月) 21:22:23|
- イベント
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25、26日は BRITISH RUN に参加のため、不在となります。よろしくお願いいたします。
- 2015/04/24(金) 11:08:00|
- お知らせ
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英車の部品は何でも揃うというのが一般的な見解ではありますが、当然ながら一部入手困難なものもありますし、再生産しているものでもそのまま取り付けできるものはそう多くはないと思います。

上下共に再生産のユニット用プライマリーカバー。上側は63~67年、下側は76年以降の左チェンジのものです。厳密にいうと左チェンジ用のプライマリーカバーはシフト部分のシール方法が2種類ありますが、リプロは全て後期のタイプになっています。
この再生産のプライマリーカバー、そのままでは絶対に取り付けできません。
下側の左チェンジ用はまずまずの加工で取り付けできますが、上側の63~67年のやつは新品の状態でかなりの絶望感が漂い、相当な加工をしないと取り付け不可能です。何をもってして新品と謳っているのか理解に苦しむところですが、これが現状です。

因みに、この68年以降のローターインスペクション付きタイプのリプロもそのままでは取り付け不可能ということを確認しております。画像のモノは純正ですのでリプロではございません。
皆様、当時から付いている純正の部品はなるべく大事にするように心がけましょう。
当店はパーツの95パーセント以上を海外の問屋及びパーツ屋から直で取っていますが、稀にダンボールを開けてとてつもなく暗い気分になったりします。ですが、この絶望感こそがスキルアップに繋がるので、懲りずに買い続けています。英車を扱っているショップでも、パーツは国内で手配しているところも結構あります。でも当店は最前線で闘いたいので毎回、絶望感を克服しながら海外から購入しています。パーツを制する者が英車を制するのではなかろうかと勝手に考えているのと、この手に取って自分の目で確かめてみないと気が済まないという理由により、海外から直取りしております。たまに一人で悶絶したり発狂したり憤慨したりはしてますが、結果としてスキルアップに繋がっているように思います。自分で買って、自分で使うということを繰り返さなければ、なかなか身に付くようなことではないなと日頃から考えています。(あと、外人にクレーム付けまくるので英文力も多少身に付いたりしますね)
そのままでは使えないパーツを加工して使えるようにする。大丈夫なのかどうかの良否判定を自ら行う。同じパーツでも違うメーカーのモノを試験的に取ってみたりする。新製品もジャブで一応確かめる。金銭的に大損喰らうこともかなりありますが、ダメパーツと遭遇しても気合と知恵と時間と人脈フル活用で何とかなったりするものです。(たまに膝から崩れ落ちそうになるレベルのどうにもならないパーツもありますが…)
とにかく、転んでもタダでは起きないタフさが必要な仕事ですね。
英車パーツとの闘い。どうせやるなら最前線で闘わなければ意味はないと思います。この闘いに背を向けるのであれば、いっそのこと店ごと辞めてしまったほうがマシなのかもしれないと私は常々考えています。
- 2015/04/23(木) 22:22:44|
- パーツ
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次回は「80年代のプライマリーはちょっと違う」 ってな内容でと前回書いたので、予定通りその内容で。

基本構造は特に変わりないのですが、クラッチハウジング一番奥にフリクションプレートのようにコルクが張ってあり、フリクションプレート1枚あたりの厚みも多分ですが微妙に薄く、スチールプレートは7枚入っています。クラッチスプリングも線径が太く硬いものに変更されており、要するにクラッチの容量増加と滑りの防止を狙ったようです。しかし、なぜかパーツリストはスチールプレートが6枚という表記になっています。そのあたりはよくわかりません。

ちょっと汚すぎてわかりにくいですが、プライマリーチェーンのテンショナーも違います。テンショナーロッドにはネジが切られておらず、段付きの棒形状になっています。

ユニットのプライマリーチェーンの調整といえば後ろ側のプラグを外して、中にSST突っ込んで回すのですが、80年代は画像のコイツでもって調整するので、オイルも出てこずに全部外側から調整出来る仕組みになっています。ただコイツ自体を外すのが結構大変なのと、テンショナーブレードの交換が地獄なので、個人的には以前の機構のほうが良いと思います。
80年代、トライアンフという会社は風前の灯で、一矢報いるべく細かいところで悪あがきしてみたところ、やはり悪あがきに終わったという微妙なお話です。
あ、因みにハリスのプライマリーは以前のそれと同じ機構ですので。
- 2015/04/19(日) 21:40:50|
- 作業
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ジャパーニーズ土下座番長ことワタクシがいつもお世話になっているTRガレージ様からの依頼で、T140の諸々の修理及び整備をやらせていただいております。

オイルインフレームのモディファイも施工されているカスタム車両で、私には到底真似することは出来ません。左側のエキパイが付いていないのは、この後プライマリーの整備をするため。

ゴミマークⅡキャブはかなぐり捨て、マークⅠプレミアを例のアダプターでマウント。ケーブルはジャンクションボックスを介してシングルプルのスロットルホルダーで引くので同調はキャブトップで調整。スペースの関係上、セットで入っているファンネルを取り付けました。このキャブを取り付けるのにケーブルを全てやり直すのが結構面倒なのですが、地味すぎて世間的に作業の評価は低めのように思います。ケーブル作ったことある人にしかわかりませんね。

クラッチケーブル、スロットルケーブル、共にこのカスタム車両の美観を損ねないように製作。当方、カスタムセンスはゼロですが、ケーブルセンスはまあまああると思います。ただ、世間的には評価低め。

しかし、このハンドルはすげえ…。

シートがフェンダーに吸い付くように付いてるし。

ヘッドライトにこんな加工を施すとはっ!

同じバイクとは思えんぐらいナロー。

このタンクはどうなっとるとですか?
というわけでプライマリーの整備もするので次回は 「80年代のプライマリーはちょっと違う」 という内容でお送りしようかと思います。
- 2015/04/17(金) 21:25:36|
- バイク
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昨年から合間をみて勝手に仕上げている在庫のT140Vですが、だいぶんバイクの形にはなってきました。ま、売れてないので適度にスローペースでやっております。シリンダーに至ってはボーリングにも出しておりませんが、NOSのオーバー010から始めれるナイスな感じです。

T140系は10年ぐらい前までは安いイメージがありましたが、当然のごとく年々全体的なコンディションも落ちていってますし、とうの昔に生産は終了してございますので、最近ではかなり価格も上がっているように思います。ですが、650系に比べて人気が無いので非常に微妙な感じです。というか販売価格と作業内容が650系に比べて合っていないというのが致命的なのではないかと個人的には思ってしまいます。
本日、浜松との電話会談にてT140を在庫で仕入れてもメンドクサイだけなのでやめたほうがいいんではないかという結論に達しました。浜松では去年でコンプリートの受付は終了しているので、散々やったあげくそういう考えに至ったということでしょう。
ま、確かに車体に関しては、フォーク以外はT140のほうが面倒ですし、エンジンに関してもコンディションにもよりますが650とやることがあまり変わらないので、ちょっと割りに合わない感じはしますね。あとブレーキに金がかかりすぎるのも問題かと。

走る、曲がる、止まるに関しては、650系を遥かに凌駕してますが、きっと人気がないのは見た目の問題のように思います。個人的には見た目はかなり好きなのですが、私の場合は戦後のトライアンフは全年式好きなので、ちょっと感覚的に人とはズレているように思います。650に乗ってる人でもちゃんと750に乗ったことある人はそう多くないと思うのでポテンシャルを体感している方も少ないのかもしれません。
うーん、微妙なやつだな、コイツは。ま、いまひとつ人気に欠けるので在庫で入れるのはしばらくやめにしようかな。
ちなみに、この車両はT140Vですので国内でもコンディションのいいやつはかなり減ってきました。というか、もうほとんどないかもって感じもします。T140Eは台数は結構ありますが、ゴミが多いので、まともにするのにかなりの時間と費用がかかりますね。
いいバイクなんですがねえ、微妙だ、非常に微妙だ…。
追記: 完成はしておりませんが、気になる方は、いつでもご連絡ください。納期は結構早めです。
- 2015/04/10(金) 22:10:01|
- 作業
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T150トライデントはヘッドのみ加工から戻ってきましたので、セット荷重測定後にバルブとスプリングを組んでおきました。シリンダーはダミーヘッド及びベースの製作からやっておりますのでもう少しかかりそうです。

皆様ご存知かどうかわかりませんが、トライデントのヘッドは年式でバルブの長さが違います。T160の時代も含めて前期はロングステム、後期はショートステムです。T160から変更になっていればわかりやすいのですが、74年T150の途中から変更されており、ややこしいです。しかしパーツリスト上では73年もショートステムになっていたりして混乱を招きます。実際の変更は74年途中のCJ41610以降と思われます。

ロッカーのアジャスタースクリューですが、左から、T140後期、トライデント前期、トライデント後期と並んでいます。
いずれもUNFで、真ん中のT150前期のものは左側のT140後期と同じピッチですが、ロングステムのため全長が数ミリ短いです。ロングステムバルブのトライデント前期はT140後期のアジャスターがピッチが同じなので組めてしまうのですが、長すぎてインスペクションカバーにぶち当たるので、ジャンクパーツから組んでいく場合なんかは注意が必要です。

トライデント後期ショートステムのロッカーアジャスターは先端がピロボール形状になっており、数年しか生産していなかったトライデントにおいても進化していたということが窺い知れます。
日夜、こんな奥深きトライアンフの追求をしていたら、あっという間に人生が終わってしまいそうでとても恐ろしいですね。
- 2015/04/07(火) 23:33:18|
- 作業
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67年TR6は車体がまずまず組み上がってきております。

厳密に言うと67年ではないところ (Fブレーキパネル、フォークブーツ等) もありますが、大体伺っているイメージ通りではないかと思います。サイドスタンドの角度が素晴らしくイイ感じですね。ラグの状態も非常に良かったこの車体はなかなか当たりのように思います。ハンドルはこの車両のために取っておいたラスト一個の当店オリジナルハンドル。

ちょっと…、

かっこいいネジを使用しすぎたかもしれませんね。
67年は米英のネジが混在しており、基本的にフレームに雌ネジが切ってあるところ (タンクマウント部やスイングアーム、リヤエンジンハンガーの7/16渦巻きナットが付くスタッドの穴など) はアメリカインチでボルトナットで連結してあるところはイギリスインチです。あくまで基本的にですが。エンジンはイギリスインチですね。

フレームの下側連結部分などは左側はフレーム側にネジが切ってあるのでアメリカインチ、右側はボルトナットなのでイギリスインチって感じです。
ネジなんかどうでもいいじゃないかという意見もあるかもしれませんが、こういうバイクにおいてネジがどうでもいいということは、バイクそのものがどうでもいいということになってしまう気がしますので、極力正しく組みなおすようにはしています。見えないところでミリネジのほうが良かったりする場合や、リプロゆえに最初からミリネジになっている場合などを除けば、ほとんどミリネジは使用しません。
拘っているとかオタクっぽいとかそういうことではなく、トライアンフというバイクが単純に正しいネジの知識がなければ組めないバイクであるということだけなのです。
- 2015/04/04(土) 21:16:55|
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